見出し画像

【GPT-4o】ChatGPTで文章レビュー#1【要件定義編】

ChatGPTを活用して、誰でも文章レビューがすぐに行えるプロンプトはどのようなものか検証を行いました。
本記事は【要件定義編】と題し、プロンプトを検討する前に必要なフローを細かく記載しています。
これから生成AIにまつわる業務を担当する方の参考になると思いますので、是非最後までご覧ください。


【プロフィール】板倉悠
学生時代に情報工学科に所属。
 ▶画像生成に関する機械学習を研究。
2023年スマートスケープ株式会社に新卒で入社。
 ▶現在は画像生成AIに関する検証や開発をメインに活動。
使用言語:Python



検証の背景

①文章を書く機会が増えた

私事ではあるんですが、最新のAIの動向や技術を分かりやすく伝える場面や、そのドキュメント作成に加え、今回のような技術ブログの作成など、
多くの人に知見を文章で共有する機会が増えているな…と感じています。
恥ずかしながら「文章を正しく書く」というタスクに苦手意識があり、
AIにサポートしてほしいと感じたため今回の検証を行っています。

② 技術ブログの作成のコスト削減

技術ブログの投稿完了までのフローには、レビューを行う工程が最低2回存在し、複数人が関わってレビューを行っています。
レビューの観点は多岐にわたり、業務の負担と作業時間のコストがかかっていることになります。
自己レビューの段階で多くのレビューができれば、レビュアーの作業時間が減り、業務改善に繋がるかな…と考え、検証を行いました。

もちろん、すぐに実用化できるレベルまで到達させられればいいのですが、まずは「プロンプトを入力すれば誰でもレビューしてもらえる」ことを重きとして、少しずつレベルアップさせていきます。


▼ 過去の技術ブログはこちらから!▼


そもそもレビューって何?

レビューとは

「作成された成果物に対し、成果物に関係するメンバーが品質に関してコメントをしたり、承認をするための工程や会議のこと」

であり、品質を維持するための業務の一つです。

ここで問題になるのは、「何をもって品質を維持することができるか」という条件を整理しなければならないことです。

この条件が定義されていないと、そもそもレビューが成立しないので検証の前に調査を行いました。

調査をした結果、以下の観点が文章におけるレビューの観点であることがわかりました。

文章におけるレビュー観点

① 文法の正確さ:正しい文法が使われているか
② 読みやすさ:読者が理解しやすい表現か
③ 記載ルールの遵守:社内ルールやガイドラインに沿った記載か
④ 表記の統一:全体を通して表記が統一されているか
⑤ 網羅性:文章に含めるべき項目が全て揃っているか
⑥一貫性:文章全体を通して内容に矛盾が無いか

検証内容

今回行った検証のフローは以下の通りです。

検証① レビュー項目の具体化を行う

「文章におけるレビュー観点」のうち、「文法の正確さ」「読みやすさ」「記載ルールの遵守」の3つの観点を更に具体化し、レビュー項目としました。
AIが「はい」か「いいえ」で回答できる文章にし、次のフローのベースとします。

検証② プロンプト(AIに指示を出す文章)を考える

プロンプトを考えていくうえで、どのような工夫をすれば適切な回答を得られるか検討していきます。

検証③ GPT-4oに回答してもらい、出力結果を確認する

事前に「誤りが無い文章」「誤りがある文章」を用意します。
検証②で考えたプロンプトと、誤りのある文章をChatGPTに渡して、回答を出力してもらいます。
最終的にChatGPTが出力した回答と、誤りが無い文章を比較して、正解数を算出し、最も正解数が多いプロンプトはどのようなものか考察を行います。

検証の流れ

検証①:レビュー項目の具体化

今回はレビュー項目の具体化を行う上で、小学生が学習する口語文法を基に具体化を行いました。
具体化した内容は以下の通りで、以下に該当する場合に指摘してもらうことを目標にしています。

① 文法の正確さ:正しい文法が使われているか

・敬語の使い方に誤りがある
・二重表現を使っている
・句点や括弧の終わりで改行していない
・句点や括弧の終わり以外で改行している
・接続詞の用法が間違っている

② 読みやすさ:読者が理解しやすい表現になっているか

・1文が60文字を超える
・二重否定を使用している
・句読点の数が多い
・句読点の数が少ない
・誤字脱字がある
・読み手が理解しにくい言い回しがある

③ 記載ルールの遵守

・数値が半角になっていない
・表記揺れがある

確認する項目の一覧

今回のまとめ

今回はプロンプトを検討するまでの具体的なフローを検討しました。

プロンプトを考える前に

「何をもってタスクが成立するか」

何らかのソースを基に、前提条件を定義する作業が重要だと考えています。

これがしっかりと定義されていないと、土台ができていない状態と一緒です。

億劫に思われる方もいらっしゃると思いますが、プロンプトの検証が行いやすくなると思います。

次回は…

次回は整理した内容を基に、実際にプロンプトを作成していきます。
「どんなことに気を付けるべきか」や、「用いた手法」についても記載しますので、是非ご覧ください。


▼ 続きの記事はこちら!▼

最後まで読んでいただきありがとうございます。


We’re hiring!

スマートスケープでは一緒に働いていただける仲間を募集しています。
「こうなりたい」という思いを持ち、型にはまらず、自らの意思でキャリアを切り開ける仕組みが整っております!
ぜひお気軽に以下のフォームまたはメールアドレスにご連絡ください!
新卒採用エントリーページ

キャリア採用エントリー

またご質問等あればお気軽に下記へ連絡ください。
ss-career-recruit@smart-group.co.jp


Products

スマートスケープ株式会社

公式YouTubeチャンネル

SS4M - AIを活用した3D類似形状検索ツール

無料体験版お申し込みはこちら
QUANTO - 調達/購買業務を効率化するクラウドサービス

無料プランお申し込みはこちら
SmartExchange - 3D CADデータを3D PDF/3D HTMLに自動変換するソフトウェア

realvirtual.io - バーチャルコミッショニングを実現!

Smart Vision AI - 完全オンプレ!追加学習なしで監視カメラ映像解析を実現する映像解析AIソリューション


この記事が参加している募集